図解まとめ2
 
 
(雪片が出来る場合、水蒸気から直接氷となる)                       

 雪の結晶を美しいと感じ、何故という問いかけをしたとき、その答えはもう近代科学ではこたえられないようになっています。
 生き物はなぜ適応しているのかという問いかけも同じです。その仕組みをたてたのはカントです。

 物体がどのように運動をするのかニュートン力学で説明できる範囲を、科学の領域として使用できるように約束をしました。
 
 

 しかし新カント派やマルクス哲学によりその約束はわすれられ、現象界のみが世界のすべてと思う人が多くなりました。戦後教育の最大の欠陥です。
 
 

 カントの約束から、私たちはなにを見失ったのでしょうか。
 現象を現象と知りつつ、私たちの心はもっと愛深くなれたり、もっと勇気ある思いを発揮することのできる自由なものです。カントの後を継いだフィヒテの哲学です。
 
 

  その自由な精神で、自然を見てください。シェリングの瞳を持ったとき、また自然は活き活きとその素晴らしい精神を顕わしてくれるはずです。
 その時進化を導いていた主体も見えて来るはずです。

 かつての自然哲学の主導したロマン主義が全くの嘘であったら、あのように熱狂的な時代は来ないのです。自然にロマンを見つつ、ここ数百年で急発展した自然科学を原爆や環境破壊の生け贄の羊にすることなく、両者を包含する視点が今必用なのです。